賃金制度の構築

人事評価制度のところでもお伝えさせていただいたとおり、賃金制度についても、どの書籍やセミナーなどから学ぼうとしても、大企業向けのものが中心であり、中小企業としては、なかなか最適なものが見つからなかったのではないでしょうか。
また、いくら勉強をされても、構築担当者以外の方が一切理解できないような制度を構築しても意味がありませんので注意してください。賃金制度は、人事評価制度と違い、社員に対して語らずして語りかける制度です。肝心の賃金を受け取る社員が、その賃金(諸手当などを含む)が支給されている意味を理解できなければ、賃金制度を構築する意味はまったくないといえます。単に賃金テーブルをつくればよいということではないのです。

では、どのような賃金制度を構築すればよいのかというと、ここでも人事評価制度と同じく、中小企業では、「現場志向型」な制度を構築すれば良いということになります。大企業では、経営視点のアカデミックな制度を構築することで機能します。なぜなら、社員は、大企業で働くこと自体に意義を見出しているため、制度は賃金を「管理」するために存在すれば良いということになるからです。しかし、中小企業では、管理できるということだけでは不十分です。中小企業では、せっかく支払う賃金なので、ぜひとも従業員のモチベーションアップにつなげたいところです。

弊社が提唱している「現場志向型人事」では、単に賃金を多く支払うということでは、継続的な従業員のモチベーションアップにはつながらないと考えます。多くの経営者様が誤解されているのですが、従業員のモチベーションはお金では買えないのです。たとえば、奮発して期初に一律大幅昇給をしたとしても、モチベーションがアップするのは長くて数か月、早いと1週間もすれば、モチベーションは通常に戻ってしまいます。

現場志向型人事では、「賃金は相対的なものである」と捉えます。つまり、自分にとって比較対象となる人の賃金と自分の賃金を比べてどうかということです。もう少し、具体的にいえば、「横に座っている仕事の遅い同期従業員と、同期というだけでなぜ私と同じ給料なんだ!」「あのネットサーフィンばかりしている部長がなぜあれだけの給料をもらっていて、必死で仕事をしている私の給料はこれだけなのか!」といったことを、従業員は考えているのです。
従業員の満足度を向上させるためには、自社の従業員間で相対的に適正な金額であるかどうかを考える必要があるのです。そのため、人事評価は「絶対評価」で運用します。絶対評価を実施することで、賃金の相対性を担保することができるからです。

弊社サービスにおいては、あらかじめ、ヒアリングを実施して、現場の社員の声を正確に聞き出し、人的経営課題を浮き彫りにしていますので、この相対性を賃金制度において表現できるのです。

なお、賃金の多寡が大きく影響する場面があります。それは採用です。採用時には、求職者は会社の中身をきちんと理解しているわけではないので、同じような会社の同じような職種であれば、賃金の高い方の会社を選んで応募することになるでしょう。ちなみに、同じような会社の同じような職種に転職をしても、大きく賃金が変わることはないため、今の会社を気に入っていれば、離職リスクは低いと考えられます。ただし、大企業への転職は想定されますので、資金余力のある大企業への流出を阻止するためには、賃金制度以外で策を講じることになります。

製造業などの中小企業や歯科医院などの医療機関で、賃金制度を活用して、従業員の採用・育成・定着につなげていきたいとお考えの方は、当該企業や期間に実績の豊富な弊社にお任せください。

弊社サービスの特徴

■人事評価制度や会社業績に連動(最近では非連動型の制度設計も見かけますが弊社ではおすすめしません)
■自社で運用できるように設計(分厚い資料をつくることに終始しません)
■中小企業に多い中途採用にも対応(中途採用を想定しない制度は中小企業では無意味です)
■従業員への直接ヒアリングによって現状把握し、経営課題に効果的にアプローチ(単純に毎年一律昇給を実施しても従業員満足度は向上しません)

サービス内容

1.現状分析
・現行の人事制度の分析(人事評価シート等)
・賃金水準等の分析(基本給、諸手当等)
・職務分析(アンケート形式)
・従業員意識調査(ヒアリング形式)

2.賃金体系の構築
・部署の再編(部署の統廃合等)
・等級制度(能力、業務、役割)の選択
・等級基準(従業員の格付け内容)の設定
・昇進(役職の上昇)試験の設定

3.賃金制度の構築
・基本給、諸手当の見直し
・給与改定基準の設定
・賞与支給基準の設定
・不利益変更の対策

4.従業員説明会の実施
・人事制度運用マニュアルの作成
・新人事制度の導入時説明資料の作成
・従業員説明会の実施

>>退職金制度の構築

ページ上部へ戻る